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私の名はリリス。
蒼く光る花畑の奥
暗い小さな小屋の中に住んでいるわ。
私には生まれもっての運命があるみたい
だけど自分では知らないわ。
だって…運命は自分で決めるわ。
自分の好きにしたいじゃない?
…リリスは蒼く光る花畑に住む少女。
町にでればその端正な顔と美しい容姿に誰もが振り返る。
だが、ほぼ人前で喋ることはなく、まるで人形のようなのだ。
――――――… コンコン
「あら…だれかお客様ね」
――…ガチャ
「なにかご用かしら……っ!!?」
ドアを開けると、朝日より明るい光が差し込んだ
「…っ」
そしてもういちど顔をあげてお客様の顔を見た
すると…
…細い脚 細い腕
透き通る肌の白が蒼い花畑の色に映える
少しつり上がった目。
そして何より、黄色のかかった緑の髪。前髪が少し長く、左目にかかっている。
それはまさに…―――
美少年。
リリスは大きな目をぱちくりさせている。
「はじめまして」
これがリリスと少年の運命の出会い。
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