8人が本棚に入れています
本棚に追加
新しいクラスは2年D組でした。
「げ、なんとも微妙な」
齋藤「なんだ失礼な」
「げ、齋藤ちゃん
もっと微妙だ」
齋藤「最も失礼だなおい」
齋藤一善(さいとうかずよし)
今年で32歳
齋藤「年齢を言うな
まだまだ若いつもりなんだ」
「その時点であなたは
もう終わっているのさ」
齋藤「とりあえず席つけよ
そんでもって放課後生徒指導室なさえ」
黙って席につく
って空いてんの教卓前じゃん
ついてない
なんだろ、ついてない
齋藤「んじゃ、全員揃ったとこで
SHL始めんぞ~」
齋藤ちゃんは我が軽音楽愛好会の顧問をしている
我がって言っても部員は私ひとりなんだけれども
私の歌に惚れ込んで顧問を掛け持ちすることを決めたらしい
ちなみに齋藤ちゃんの本職は男子テニス部の顧問をしている
うちの高校の運動部はどこもすごいらしいけど、中でも男子テニス部は特にすごいらしい
実際みたことないから、らしいということしか言えないけど
仁王「ほれ、齋藤ちゃんの話終わったぜよ」
「あれ、仁王なんでここに」
仁王「俺もD組じゃ」
こいつの名前は仁王雅治
1年のとき同じクラスだったので
そこそこ仲は良かった
仁王「過去形じゃなか
今も同じクラスじゃし、仲も良いはずじゃ!」
こんな白髪でちょろげ生やしてて、変な方言話すちゃらんぽらんでわけ分からない奴だけど
こんなんでもあの強豪男子テニス部のレギュラー、らしい
世の中不思議なものだ。
仁王「お前さんそんなこと思っとったんか
わしは悲しいぜよ」
「なみだーのかーずだーけ
つよくなれーるよー♪」
仁王「良い声なのがむかつく」
「いやん怒らないで」
最初のコメントを投稿しよう!