恋に恋する男子高校生(笑)

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「聞きたくねぇから」 そう言って席から退くよう手でジェスチャーする。 見れば時間もだいぶ過ぎている。そろそろホームルームの時間だ。 「ハイハイ、わかったよ」 基本、人に迷惑をかけることを好まないジローは素直に(ニヤニヤしながら)退いてくれる。 もちろんコイツに限って良心からの行動でなく、単に面倒を起こすのが面倒なだけなのだが、そこについては言及しないでおく。 「はぁ・・・・・・」 朝からドッと疲れた気がする。主に精神的に。 これで俺の頭髪が未だに白く変色していないのが我ながらに不思議である。 何で俺の周りは変なのばかりなのか。 「どう思いますか、如月さん」 「知らないよ」 思わずお隣のメガネっ娘に問いかけるも、返答は素っ気ないものだった。 「おーい、ホームルーム始めるぞー」 担任の酒井(男 今年で35)が入ってくると同時にチャイムが校舎に響き渡る。 今日からまた一週間が始まる。 「坂上。お前週番忘れて日誌取りに来なかっただろ。罰として来週もな」 ・・・・・・・・・・・・不幸だ。
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