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この一見チャラついた印象のあるコマケンであるが、ヤンキーに分類されるタイプの人間ではない。
性格は楽観的かつ猪突盲信型。髪を染めたのは『カッコいいから』。案外天然も入っているかもしれない。
なら、何故そんな男が朝の教室でグズっているのか。
答えは単純。フラれた。要は失恋。
「・・・・・・朝に、校門で、ゴメンなさい・・・って」
欠点らしい欠点を言うなら、非常に惚れっぽいところ。
しかも、毎回一生に一度の恋のような勢いの一途さを発揮してくれる。
その成果(?)か、学内の女性(教員も含む)が彼に惚れられないよう、距離をとっている。
他人事ではあるが、同じ男として同情してしまう。
「今回で何人目だっけ?」
「・・・・・・15人」
ここまでくると一種の才能だと思う。
人を好きになる才能。聞こえはいいが要は見境が無いということ。
報われないというか、救えない。
「今回はさ・・・・・・、ホントに本気だったんだよ・・・・・・。もう、彼女しかいないというかさ・・・・・・、運命っていうかさ・・・・・・、だからさ・・・・・・」
このセリフも何度聞いたことか。
馬鹿は死ななきゃ直らないと言うが、コイツは死んでも直らない気がする。
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