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「~~っ、何よそれ!
あんたよりあたしの方が絶対に完璧なのに!!!!」
大きな声で文句を言った。
いっつもそう。
碧とあたしはいつもテストでトップ。
二人とも褒められる筈なのに、褒められるのも、注目されるのもいっっつも碧。
そんな碧があたしは憎い。
「…話しはそれだけ?なら、読書の邪魔だから早く部屋から出てくんない?」
本から目線を離さずにあたしに言った。
「それだけ……ですって?」
「あぁ。」
「…あんたには分からないわよっ!あたしがどんなに苦しいか。」
「分からない。」
本から目線を離さずに話す碧。面倒くさそうに、余裕な態度にあたしは悔しさで涙が出そうになる。
“碧の前で涙なんて流さないっ!”
って、いつか忘れたけどあたしは心の中で決めた。
だって、泣いたらあたしが負けたみたいじゃない。そんなの嫌。
急いで碧の部屋から出て、隣の自分の部屋に入った。
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