王の一言

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ある朝俺はいつものように早く目覚め身だしなみを整えていた 別にこれといって用事があるわけではない しかし身だしなみを整えるのは俺の日課であった テレビをつけるといつものように流れているよくわからないアニメ 妹のネルはその光景を目を輝かせながら見ていた ネルは俺より3つ年下で11歳 つまり俺は14歳ということになる 「あっ、お兄ちゃんおはよう!」 ネルは俺を見て笑顔でこういった 「ああネル、おはよう」 俺もいつものようにあいさつをした このまま今日も1日いつも通りの流れで過ごしていくと思った そのときだった 「皆さんご機嫌いかがだろうか」 テレビに突然王が映りこういった アニメを途中で切られたネルは何が起こったかわからないといった表情でテレビを見つめていた 「皆さまに重要なお知らせがあり急きょこの場を借りて説明することになりました」 そしてこのあとの一言で世間は大きく揺れることとなる 「これからは実力主義の世の中にしたいと思います。実力というのはその個人の持っている強さのことであり、その実力を行使することで富や名声、さらにはこの王の座まで手にすることができるというシステムです」 「は?」 俺はテレビの前で思わずこういってしまった 「しかしそれでは王がいる意味がない、ゆえに毎週日曜日の午前0時に王であるものは絶対服従の命令を民に下すことができる、ということにする。もちろんみんな死ねとかの無理難題は禁止だが」 「それを判定するのはこの機械、何があっても壊れない機械が行ってくれる。それでは皆のもの頑張りたまえよ」 そういってテレビはいつもの風景に戻った 「バカバカしい」 と俺はいつものような生活を送ろうとした しかし 「キャアァァァアァァァァア」 ものすごい悲鳴が近くでおこった かと思うと 「バァァァン!」 銃声が轟いた
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