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ベタ付くようないやな汗までかき、シャツが肌に触れる
「り、リアル観が一切感じられないだけど……」
「だろうね……ほとんどの人が最初はそう思うよ……。ボクだって最初はそうだったよ……」
「じゃあ――!」
「でも、君は“これ”を見ても、今までの現実を信じ続けることはできるかい?」
少女は、右ポケットから、どこかで見たことがある腕章のようななものをとりだす……――
「それって……」
警察の方々からわたされた腕章とそっくりだ。
「これは人類駄目駄目兵器というものらしい」
人類駄目駄目兵器!? なんだ、その気が抜けるような名前は!?
「おかしな名前だろ? ふふ、ボクも最初、この名前を聞いたときは『変な名前』と思ったさ。名前と裏腹に、この腕章にある“力”を見るまではね……」
腕章を左腕に就ける
その後、左手を前にかざしたとたん――
急に、身体が震えた……
「えっ? ぐっ……」
怖いものを観たわけでもない……なのに、体が言うことを利かなくなったように、震えていた
「ちゃっと観ておいてくれたまえよ……」
「っ!?」
左手の前には白い玉のようなものが浮び上がる
「ボク達には、もう、日常は返らない。ボク達は戦い続けなければならない。人類を守るために、人類大量殺害兵器と戦争(やくそく)しなければならないのだよ……」
「やく……そく……?」
「そう……」
浮び上がる白い玉のようなものを、少女は――
握りつぶした……!
ライトエフェクトのような音響が全体に響き渡り、握りつぶされた白い玉のようなものから、ウサギの人形が出てきた!?
「ウサギの……人形……?」
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