境界。

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「............ぅ」 地面が目の前にあった。いつの間にか倒れていたらしい。って、ん? 何度か瞬き、そして体に触れている地面の感触を確かめる。 視界に映るいっぱいの茶色と緑、時々灰色や黒。茶色は土、緑は草、灰色や黒は小石だ。体は地面の凹凸を感じている。 は? 体を起こし、周りを確認。視界には森が周りに広がっている。木々の間からは太陽の光が届いている。 訳が分からない。俺は何でこんなところにいるんだ?線に触れて、それで何か声が聞こえた気がするけど...... 「えっ......」 思わず声が出た。 どうやらここはただの森じゃないらしい。いや、ただの森と言うほど森に詳しいわけじゃないけど、明らかにおかしい場所があった。 線だ。家にあったのと同じような線があった。森という絵に全く合わない線。 しかもよく見回すといくつかあった。見えるだけで3本。 頬を抓って見たけど変化なし。ちょっと痛いだけで、何だか損した気分。 「ああぁぁあああ!意味わかんねぇええ!!」 叫んでも変化があるわけがない。 とりあえず冷静になろう、そうしよう! まずなんで俺はここにいるんだ? 1.これは夢 2.自分の足でここまで来たけど、記憶喪失とかで来た記憶をなくした 3.誰かに気絶させられてここまで運ばれた 4.漫画的展開でここにやってきた 5.その他 是非1番であって欲しい。しかし俺の感覚はこれが現実だと告げている。 そうなると2番か3番。でもそれだと森の中にある線の正体が不明。いやいや、線が俺が見ている幻と言う可能性も......
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