境界。

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思考が意味不明な方向に飛びそうになったので元に戻す。自分が見ているものが幻だなんて考えてたらいくら考えてもきりがない。第一、 「考えてもわからん」 諦めよう。諦めって大事。そう自分に言い聞かせ、改めて周りを見る。 この意味不明な状況をさらに意味不明にしている黒い線。それをよく観察してみた。 長さも角度もそれぞれで違う。 何にしても明らかにおかしいのはあの線だ。線に触れてここに来た......のかは分からないけど、怪しいのは違いない。 もしかしたら、また触れば戻れるかもしれない。そんな考え、というか願望が頭をよぎった。 でも不安もある。また違うところに行くかもしれない...... いや、もしそうだとしても今と状況変わらないよな? 誰もいない森。どうせここにいてものたれ死ぬ気がする。だって俺現代っ子だし。サバイバルとかできないし。 「よしっ!男は度胸!!」 と、言いながらもびくびくしながら手を近づける。我ながらビビりだ。 変なこと怒るなよぉ......いや!やっぱダメ!家帰して!もしくは知ってる場所まで移動してくれ! 指が黒い線に、触れた。 次の瞬間!! ......何も起こらなかった。
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