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桜「…知ってるよ、そんなこと。」
知ってる、知ってる、わかってるよ、海斗がモテることくらい…
海斗、かっこいいもん。
悠「だったら…桜「でも、海斗、好きな人がいるんだって…」…は?」
悠二が突然ポカンとした顔をした。
でも、あたしは気にせずに話す。
桜「あんな、海斗の真剣な…でも、幸せそうな顔初めて見た。
きっとその人のこと、めちゃくちゃ好きなんだと思う。
海斗ね、ここから出ることができたら、あたしに、好きな人が誰なのか教えてくれるんだって。
…だから、その時あたしも告白しようと思ってるの。
フラれてもいいからっ…あたっ…し…の気持ち…ック…知ってもらい…たいから…ック…ふっ」
最後はもう涙が溢れて言葉が出なかった。
悠二は黙ってあたしを見つめていた。
悠「…そっか。
頑張れな!
俺はいつもお前の味方だから。
きっと憂もそうだし。
たとえ、海斗にフラれたとしても俺はずっとお前の親友だからな!(まぁ、海斗が桜をフるとかありえないけど…むしろ桜好きすぎて桜のことが好きな奴に無意識なのか何なのか精神衛生上悪いあのニッコリ笑顔浮かべて辛辣なこと言ってるくらいだけど…)」
悠二…
満面の笑み?で言う悠二。
桜「悠二、ありがとう。
あたし、頑張るね。」
悠「おう、その意気だぜ!」
桜「うん…!」
悠「んじゃ、とりあえず戻ろうぜ!」
桜「うん!」
そしてあたしたちは残りの窓を調べてから教室に戻った。
ー…ガラガラ
憂「あ、お帰り!」
海「どうだった?」
悠「いや、何にも変化はないよ。
どこも開かない。 」
海「そうか……。!?」
ふいに海斗があたしの方を向いたかと思うと目を見開いた。
桜「う?」
海斗が怖い顔しながらあたしのほうに歩いてきた。
桜「か、海斗?」
無言のまま歩いてくる海斗に思わず後ずさる。
ガタッ
あ、逃げ道が…!
机と海斗に挟まれてしまった。
スッと海斗の手が上がり、きゅっと目を瞑った。
なんか、怖い…!
すると、温かいものがあたしの頬に当たっていた。
あ、れ?
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