始まりの放課後。

4/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
桜「…ふっ、」 海「お、おい…! 大丈夫か、お前ら!」 あたしと憂はその場にヘナヘナと座り込んだ。 桜「ご、ごめん。 なんか、海斗と悠二がいて安心しちゃって…」 海「桜…」 桜「ほ、ホントにごめんね汗」 海「桜、もういいから。 無理するな。 不安だったもんな。」 ぎゅっ 桜「…へっ!?」 気がつくとあたしは海斗に抱きしめられていた。 ドキドキと心臓が激しく動く。 海「大丈夫だ。 お前は…俺が守るから…。」 桜「えっ、何?」 あたしを抱きしめたまま耳元で海斗は何かをつぶやいたけど、よく聞こえなかった。 海「…なんでもない。 落ち着いたか…?」 あたしから身体を離して海斗があたしの顔を覗き込んだ。 桜「うん、大丈夫。 ありがとね、海斗。」 海「…あぁ。」 安心したような、照れたような表情を浮かべる海斗。 …あたし、海斗に抱きしめられてたんだ… う~っ、今更ながら恥ずかしいっ…! 海「…くら、桜!」 桜「はっ、はい!」 海斗に名前を呼ばれてびっくりした。 海「何ひとりで百面相してるんだ?」 桜「な、ななっ、 なんでもないよ!?」 海斗のこと考えてました、なんて口が裂けても言えないっ! 桜「そっ、それより憂たちは?」 どうも2人はここからいなくなっているみたい。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!