始まりの放課後。

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憂「あっ、」 憂が恥ずかしさからか慌てて悠二と手を離そうとする。 …でも、悠二はまだ繋いでいたいみたい。 憂「ちょ、悠二、」 悠「……。」 相変わらず2人は顔が真っ赤だ。 桜「ふふっ ラブラブだねっ!」 憂「~っ!」 桜「アッハハ! 照れない照れない!」 悠「そっ、それより、海斗は告ったりしねーの?」 海「なっ!?」 え、やっぱり海斗、好きな人いるんだ… 憂「そうよ! 桜も告白しないの?」 あたしの憂がチラっと海斗を見ながら言う。 そうなのだ。 あたしが好きな人は実は海斗だったりする。 桜「むっ、無理だよっ!」 憂「なんで?」 桜「だって、全然脈ないし!」 悠「………海斗ー、お前苦労人だなー…」 悠二が突然憐れんだような表情で海斗を見た。 …あれ? あたしなんか変なこと言ったかな…? 海「…うるさい。」 海斗が何故かガックリしている。 憂「海斗、もっと大胆に動かないとわかんないかもしれないわよ?」 あーあ、海斗の恋愛相談になっちゃった…。 今のうちにトイレ行っとこ… あたしは立ち上がった。 憂「桜、どうしたの?」 桜「ちょっとトイレ…。」 海「もう、暗いし危ないから俺も行く。」 桜「へっ? いいよ、そこだし、大丈夫だよ!」 海「いいから。 それにお前暗いとこ1人で行くとパニクるだろ? 廊下のスイッチは奥の方にあるんだから。」 桜「うっ…」 海「…ほら、行くぞ?」 海斗があたしの手をひっぱって歩き出した。 憂/悠「行ってらっしゃい!」 …ってうえぇぇっ!? ちょ、あたしと海斗手繋いでるよ、ちょ、えぇぇっ!? 何コレ、なんて罰ゲーム!? 心臓出そうなんだけど… 海「桜。」 桜「え、あ、はい!」 海「こら。 何ボケっとしてるんだ?」 桜「いや、その、えと、何でもございませんっ!」 海「ははっ! ホントに桜は面白いな…。」 桜「も、もうっ! 何でもないったら! じゃ、ちょっと行ってくるね! 海斗、戻ってていいよ?」 海「いいよ、俺、いてやるから。 なんかあるといけないから。 ほら、行ってこい!」 桜「…ごめんね、ありがと!」 あたしはトイレに入った。 ふと、視線を感じトイレの奥の窓を見た。 そこには顔面真っ白の顔のない人が窓に張り付いていた。 桜「きっ、きゃぁぁぁあぁっ!!!」
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