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「お嬢は強いんですね。」
私がそう言うと目を丸くした。まさか強いと言われるなんて思ってもみなかったようだ。
「強くなんか無いよ。ほら、この前みたいに自分を見失うこともあるもの。でもその度に私を止めてくれる人が居る。だから私誓ったの。此処を絶対に出て最初から最後まで見てきたことを世間に伝えるって!その為にもここに居る人全員が私には必要なの。私がこの誓いをもてたのも、今まで生き残れたのも、ここに居る人全員のお陰だからね♪だからこれからも迷惑かけると思うけど宜しくね!」
お嬢はにこっりと笑い、黒く長い少しカールが巻かれたようなくせっ毛を片方だけ耳にかけた。
(塑吾羅、私はお嬢と一緒に卒業式に絶対出るよ!)
…しまった!私はつい塑吾羅に話しかけてしまった。そしてあの不快な音が私の耳に脳に心臓に木霊した。
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