本編

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「えっ、あのちょっと!」 何のことかさっぱり分からず携帯に耳を傾けていると車内アナウンスが流れた。 「次は○○○駅、○○○駅」 「あっ!降りなきゃ!」 さっきの電話は悪戯電話だと自分に言い聞かせて忘れようとした。 でも、黒のスーツに黒のマスクの男が新幹線から降りた私を見つめているのに気づいてあれは悪戯電話なんかじゃないと悟った。 そこからの事は記憶には無くどうやって連れてこられたのかは分からない。 此処、変質愛者矯正所はある資産家の敷地内に有り、一見一階建ての日本家屋に見えるが地下に三階までフロアがる。 この施設に居る人は異性愛者ではない人達だ。つまり、恋愛対象が男なら女、女なら男では無い人。または人間以外に恋愛感情を抱く人達を収容する施設。 ここに居る人達は皆死亡届けが出され、遺族も巧みに騙されているから行方不明として捜索されないのだ。
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