本編

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「凄く綺麗でさ。俺はその瞬間胸が熱くなって、苦しくなって、自分だけのものにしたいって思ったんだ!」 「それが初恋なの?」 結太は握り締めた拳をゆっくりほどき少しだけ微笑んで頷いた。 「俺は毎日通ったよ。あいつも俺が来るとすぐに足元まで降りてくるんだ。愛おしくて、愛おしく てこれが恋なんだって思ったよ。できればずっと一緒に居たかった!でもさぁ、母さんが鳥が苦手で許してくれなかったんだよ。」 「そうなんだ。」 「あいつ俺の事覚えてるかな?変な奴に捕まってないといいんだけど…。」 いつもは頼もしく見える結太が、ほんの一瞬だけ崩れそうな砂の城のように見えた。
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