先生との距離

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コンコン…… 「はーい。どーぞ。」 「失礼します。」 「あッ、多串君。いらっしゃい。」 「多串じゃありませんから。」 「アハハハ。律儀だね。まぁ、座って。」 「ハァ、はい。」 「ため息ついたら、幸せ逃げますよー。」 「いんですよ。別に。」 「ふーん。はい。コーヒー。砂糖入れてないから大丈夫だよ。」 「ありがとうございます。」 「いーえ。」 「先生。1つ質問いいですか??」 「どーぞ。1つと言わず2つでも3つでも。」 「はい。先生って何で俺の事『多串』って呼ぶんですか???」 「知りたい??」 「知りたく無かったら聞きませんけど。」 「あー。そーだね。」 「で、何でですか???」 「うーん。特別が欲しかった???」 「は??特別??しかも疑問形???」 「うん。何でかわからんない。」 「何ですかそれ。」 「俺だけ!!!ってのが欲しかったのかもね。」 先生もしかして俺の事……… いやいやいや、 流石にそれは無いだろ… 男同士だし… なんか、悲しくなってきた… あり得ないよな…うん。 でも、先生に好きって言われたら嬉しいかも……… はッ!!俺何考えてんの…馬ッ鹿じゃね!?!? 「多串君????」 「え??」 「どーしたの??1人百面相なんてして???」 「あッ、いえ、何も。」 「そう??」 「はい。」
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