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でもさ、ちょっと思ってまうねん。修平の、ほんまって、なんなんやろう。
修平は、あの時、ほんまはどう思ってた?いま、どう思ってる?
俺ってほんま、とことん女々しい。過去のことひきずって。
なんにも答えられへんのに。心のどっかで好かれたい、とか思ってる。
なんで、修平は、こんなやつにちょっとでも好意抱いてくれたんやろうな。
修平は、優しいから、あの日、最低なこと言うた俺のために冗談って、笑い飛ばしてくれたんよな。
ただの自意識過剰かもしれやんけど、あの時、修平が、俺のこと、ほんまに、好きでいてくれてたんなら、俺は純粋に嬉しいって思うんよな。
修平の前での俺は、間違えなく素の俺やから。だから、修平にも、素見せて欲しい…とか勝手なことばっかり思ってまうねん。
って、ああああ、俺なに考えてんねん。やめよ!!!俺と修平は友達!そう、友達やねんから。
「…佐々木、黙らんといてよ…」
少し不安そうに言ってくる修平に、思わず笑う。
「ははっ!かわいっ」
「お前っ!俺のことおちょくってるやろ!?」
「俺は素直に思ったこと言うただけー」
「それがっ…!」
真っ赤な顔で怒る修平が可愛くて、また笑う。
うん、いま、こうやって、楽しいからそれでええんよな。修平とおんの、こんなに楽しいのに、中学の頃なんで一緒につるんでなかったんやろなー中学の頃の俺バカ!
「ただいまー!って、やっぱ2人、めっちゃ仲良しそうやね!」
戻ってきた沙耶ちゃんにそう言われて、なんとも言えん気持ちになったのは、ゆうまでもない。
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