326人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
「ははっ、ありがとう」
笑って、頭をぐしゃぐしゃって撫でると、修平は抵抗もなく、すっかり落ち込んでしまってる。
「…ほんまに、あかん…死にたい」
真っ赤な顔して、そんなことを呟く修平が、可愛くて面白くてまた笑う。そしたら、修平はまた更に落ち込む。
「でも、俺は嬉しかったで?」
「…なら、ええわ」
俺が言うと、修平はため息混じりにそう言って、ソッポを向いた。
けど、真っ赤な耳はそのままで、なんか、素直な奴やな
「修平って、ほんまに、、かわいいな」
「うるさい、怒るで、佐々木あと10分は黙ってて」
そんな子供みたいなことを言う修平にまた笑いが込み上げてくる。修平って、ほんまに昔からこんなキャラやった?
「むりーでーすー。俺おしゃべりやもん。てか修平は、俺とこうやって喋るん夢やったんやろ?」
からかうように、言う。
「なっっ!!もういい!!」
修平はカッとこっちを見たかと思えば、またフンッとソッポを向いて窓の外の景色を眺める。
「えーーそんな怒らんでもーー」
「……」
「修平…?」
「……」
あ、あれ?やばい?本気で、怒らせてた?
さっきまで、調子乗ってからかってたのに、一気に不安が押し寄せる。
.
最初のコメントを投稿しよう!