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白野さんは、それを聞くと安心したような表情になった。
「そうだったんですか。慌てているようでしたので、何かあったのかと…」
「いえ、だ、大丈夫ですよ!」
俺は引きつりながらも笑顔をつくる。
たいぶ、落ちついてきた。
心に余裕ができた俺は白野さんの服装が目に付いた。
白野さんは一度自宅に帰って来たのか私服だったのだ。
上は白のパーカー下は膝上まであるデニムのズボンそして黒のタイツ靴は水色のスニーカーを履いている。とても、ラフな格好だ。
服装を見ている俺に気づいたのか白野さんは、話しかけてきた。
「あの、服に何かついてますか?」
俺は慌てて目線を外し答える。
「い、いえ!なんでもないです!」
その様子を見ていた父さんがニヤニヤしながら口を開く
「きっと、柊ちゃんが美人だから見とれてるんだよ」
「な、!」
何を言ってるんだこのおっさんは!
それを聞いた白野さんは照れていた。
「もう、からかわないでください!」
「いや~、はは、すまないすまない若い二人のやりとりを見てたらからかいたくなってね」
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