契約キス

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彼女といつもとは変わらない筈だ。 でも大したことのないとこから気付いてあげたら…良かったのかも知れない。 気が向いたら人目の付かないところでキスを交わす 僕は彼女の愁い漂う表情が中学の入学してから目立ってるのにきになり、理由を聞くけど傷付く僕をみたくないと無理に笑う。 四月の桜まつりの真っ盛り、 僕らは図書館で過ごした後、桜の名所の古城跡に行った。 小さな山の上にそびえ立っていたのであろう城は百何十年前に戦で、失って以来だ。植えられた桜の密集度は少し風吹いたら桜吹きなる位だ。 ベンチに座り、僕らは風と踊る桜を見つめた。 彼女が不意に真剣な顔で僕をみつめ、 瞳を閉じうつむいた。 風が吹く、彼女の頭に桜の花びらが乗り、撫でながら彼女の頭に乗ってる花びらをそっと取った。
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