平成戦国時代

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2012年。12月31日 -あと1時間で年越しだというのに 俺は家で何でゲームしてんだろ- 「ふぁーあ、神社にでも行こうかな」 普段なら寝る準備をして ベッドに寝転がってる時間だが 大晦日だけは別。 やはり年が変わる瞬間というものは 感動的な何かがある。 その感動的な何かを得るために 神社へと繰り出した。 「義樹!」 神社に着くやいなや自分の名前を 呼ぶ聞き慣れた声を聞いた。 「なんだ、信明か」 -俺の名前を呼んだのは高校の友達の信明。陽気な性格でクラスの人気者なんだけどちょっとうざいとこもある- 「なんだよ!大晦日だぜ?テンションあがるだろ!」 -まったく、大晦日とはいえ24時近くにこのテンションは疲れる- 義樹は木の下に座り神社に並んでる行列を眺めた。 「あ、雨だ」 ポツポツと降ってきた雨はすぐに 本降りに変わり並んでた行列は皆近くの木の下に避難した。 「あと10分で年越しなのに雨とか最悪だなー!」 隣で文句を 言っている信明を横目に義樹は携帯を取り出した。 するとゴロゴロと雷が鳴りだし 木の下で雨宿り をしていた人たちは 一人また一人と渋々帰って行った。 -あと1分で2013年か- 義樹は携帯をポケットにしまい 空を見上げた。 気づけば神社にいるのは 義樹と信明だけになっていた。 「なんかさ、夜中の神社って不気味じゃね?」 信明はふざけてそう言いつつも 年越しへのカウントダウンを始めていた。 「5、4、3、2ー!」 「1!!!!!」 信明が叫んだ瞬間、目を閉じざるを得ない程の眩しい光と体の芯まで響き渡るような轟音が鳴り響いた。
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