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「やりますね、今のはなかなか危なかったですよ」
確かな手応えが感じた筈だが魔族は特にダメージを負った感じもなくフェンの攻撃を全て回避して平然として立っている
「そんな…………」
「あれだけの攻撃を無傷でしのぐとはな」
「まるっきり無傷というわけではないんですけどね、ほら手の皮が少し剥けました」
魔族が手をぷらぷらして見せるがどこを怪我しているのかわからないくらい目立たないものだった
「ん?おやそろそろ時間が来てしまいましたね…では私はこれで失礼しますよ………私の名前はバーナジ・シュナイゼルです、それではご機嫌よう」
「待て!」
フェンが凄い勢いで駆け出すが牙が届く直前でバーナジは転移を発動させて逃げ出した
ただ、この時は逃げられて残念というよりは命拾いしたという気持ちのほうが強かった
「ルナ!怪我はないか」
「きゃあ」
ユウリがいきなり目の前に転移してきてビックリした
「おどかさないでよ!ユウリ」
「ご、ごめん」
私が怒ったようにそういうとユウリは少ししゅんとなって謝った
可愛いな~……って今はそれどころじゃなかった
「私はなんともないけど魔族に逃げらちゃった」
「そうか、俺も逃げられた…………あのやろう今度あったらボコボコにしてやる」
ユウリは凄いな、あんなに強かった魔族と対等いやそれ以上の実力があるんだし
私ももっと強くなりたい、今のままじゃ駄目なんだ今のままじゃあの頃の弱い自分と変わらない
強く……………なりたい
「ユウリ、1つお願いがあるの」
「なんだ?」
「私を鍛えて」
「どうしてだ?今のままでも十分強いじゃないか」
「違うよ、私は弱いよあの頃と何も変わってない……だから強くなりたい、ならなきゃいけないの」
「主………」
「…………………そうか、わかった……」
ルナsideend
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