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ユウリside
初めてのような気がする……ルナがあんな顔をするのは
よほど魔族に勝てなかったのが悔しいのか、過去のことでまだ何か思っているのか本当の理由は解らないが理由は何であれルナは本気だった
なら俺も本気の相手に何も言うことはない
俺のできることをルナにしてやるだけだ
◇◆◇◆
とある部屋の一室
「まだ来ないのかよ」
赤黒い肌をもち2mは越えているであろう巨大な体に額からは角が1本生えており犬歯がとても鋭い厳つい男がイライラしながらそう言っている
「うるさい、少しはおちつきなよ」
先程の男とは対照的にまだ幼さがのこる背中に翼をはやした少女がそう言う
「ぁあ!これが落ち着いてられるかってんだよ」
「だから少し遅れているだけだと言っているだけだろ?短気なんだよお前は」
机に頬杖をついて眠たそうにしている男がそう言う
「あぁ!んだと!」
男が怒鳴りながら頬杖をついている男の胸ぐらをつかもうと手をのばしてくる
「よせ!」
だが、胸ぐらを掴むまえに少し低めの響きのある声によって男の手はピタッととまる
「少し落ち着いて待っていろ、もうじき来る」
男がそういうと厳つい男はその場に直り頭を下げる
「わかりました、魔王陛下」
そういって席に座り大人しく待ち始めた
「わりぃ、遅れた」
「すみません、少しいろいろあったものでして」
しばらくすると扉がバンッと開き2人の魔族ギルフォートとバーナジが入ってくる
「おせぇんだよ」
「四天王の1番と魔王陛下の補佐ということを忘れないでくれよ」
「わかってる」
ギルフォートは近くの椅子にドカッと座る
「全員集まった所で会議を開始するぞ」
ギルフォートが座るのを確認した後魔王がそういうとバーナジが魔王のそばまで歩いていく
「失礼します、今回の議題は『邪神の件についてと人間の主要戦力についてです』」
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