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ガリガリと、ドアを削る音が聞こえる。
部屋の中から見える事はないが、その音が嫌でも状況を伝えて来る。
あれは僕のアイテムを使ってドアノブを引き抜こうとしている音だ。
今にして思えば、僕のアイテムは無敵のアイテムだったのかもしれない。
それが正しくても間違いでも関係ない。
もう遅いのだ。
力ずくでドアノブを取り外せば、鍵も一緒に取り除かれ、ドアは開くだろう。
部屋という名の行き止まりに、逃げ道はないのだ。
アイテムはすべてヤツが握り、僕ら二人は丸腰。
きっと二人がかりでもヤツには敵わないだろう。
僕ら二人はここで死ぬ。
何か、何かないのか?生き延びる術は…
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