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レアモンスターのお陰でテンション高かったから汗かいてしまった。
バイトの前にシャワーを浴びてこようと部屋を出て、階段を下りようとしたその時、足元が滑った。
しまった!
ドスンドスンと音を立てて僕は一階に転がり落ちた。
「あんた未だパジャマ着てるの?
今日から学校始まるでしょ、早く身支度しなさい」
あいたたと打ち付けてしまった尻を摩りながら立ち上がろうとしたら目の前にそれこそ鬼の形相で母が突っ立っていた。
「あれ?今日未だ7月22日じゃ・・・」
「なに寝ぼけてるのよ、今日はもう9月1日だって。
ところで一真、宿題終わんないとか叫んでたみたいだったけど終わったの?」
嘘だー!
だって昨日終了式があったばっかだろー!!
慌てて部屋のカレンダーを見る。
父が毎日捲る日めくりカレンダーは確かに9月1日になっていた。
「僕の夏休みを返せー!」
「散々遊んでいたくせに何言ってるんだか」
ぽかりと母に頭を殴られた。
そういえば宿題をやった記憶が無い。
いわゆる現実逃避と言う奴を、僕はしていたらしい。
もう一度夏休みをやり直したかったんだろうな、何て溜息を吐きながら思ってみる。
「来年の受験が身に詰まされるわよ」
キッチンから聞こえる母の愚痴に、僕はもう一つ溜息を吐いたのだった。
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