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「カイ様ーー!!何処にいかれるんですか」
散歩をするたびに聞こえるこのうざったらしい声に俺は顔をしかめた。散歩をしようとするだけで引きとめようとする悪魔たちに少しだけ軽蔑の目を向ける、お前たちは俺に散歩もさせてくれないのかこの悪魔!・・・って俺もあいつらも悪魔か
軽蔑の目を向けた俺はくるりと魔界を1周するべく羽を広げた
「っち。毎回しつこいよなぁ。あいつら仕事してんの?」
これは俺の本音だってさ俺が仕事終わったあとに絶対といっていいほど止めにくるあいつらに疑問を抱かないわけがないのだ
こんな感じで愚痴をこぼしながら俺は魔界を1周したのだが物足りない。魔界の景色はもう見慣れて面白い事などない。久々に人間界に行こうかなとも思ったが人間界に行き天使にでも見つかったらめんどくさい。一番厄介なのはエクソシストだろう。あいつら人間は俺たち悪魔が悪いことをしていると勘違いしている、悪さをする前に資料を終わらせないとでれねぇんだよ自分の部屋からしかも仕事の量は多いしこんな下っ端の俺にさえたくさん回ってくんだからだから悪さをするなんて無理なんだ
悶々と自問自答を繰り広げていたらなにやらキラキラと輝く木を見つけた
この魔界にこんな木なんてあったっけ?
「きれいだな」
俺は知らない間に笑っていることにきずいた
笑うなんていつぶりだろうか
仕事に見回れてたからそんな暇なかったし
目の前の木は葉さえも黄金に輝いていた、木の先端にはふっくらと丸い果実がついている
「にしても誰もいないのかここ」
俺はきょろきょろと辺りを見回す
一番木になるのはこの木だ俺は手を木の幹をなでるように触ったとたんビリッと電流のようなものが流れるとわかりはっとした
そういえば聞いたことがある悪魔が触れると電流が流れて死にいたる木があると
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