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「真由美さん・・・・・昨夜、神野さんの家に行きましたね?」
「はい・・・・・・」
警部は本題に入った。
「神野さん、昨夜変わった様子はありませんでしたか?」
「ちょっとあわててましたけど。でも、たぶん私が突然訪ねていっ
たからだと思います」
「どんな話をしたんですか?」
「僕も調べてみるから、事件のことは任せてほしいって。どう考え
ても神野さんが犯人だと、私には思えないんです」
「家も調べましたが、何も出てきませんでした。ただ・・・・・・」
「ただ?」
「事件の前に被害者に送られたメールは、今回も神野さんのアドレ
スから送信されているんです。ほかに証拠が見つからなければ、神野
さんが有力な容疑者であることは間違いありません」
「そんな・・・・・神野さんは、誰かがアドレスを悪用しているんだと言
ってました。私もそう思います」
「・・・・・わかりました。その件についてはこちらで調べます」
真由美は、ふと昨日の神野の言葉を思い出した。
「僕も調べてみるから・・・・・・」
(もしかしたら、私にも何か手伝えることがあるかもしれない。お姉ちゃんのためにも)
真由美は警部に別れを告げ、急いで神野の家に向かった。
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