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本田警部は、被害者の恋人だったと聞いて神野を疑い始めた。
「神野さん。昨日の夜はどちらに?」
「私ですか? ずっと家にいましたけど」
「家族の方と一緒に?」
「いいえ、家族はいません。・・・・・私を疑ってるんですか?」
「いえ、形式的な質問です。梨花さんとはいつごろ別れたんですか?」
「一年前くらい前です。ふられたんですよ」
神野は寂しそうに笑った。
「そうですか・・・・・ところで、送信者は調べられるんですか?」
「ふつうなら・・・・・・データが残っているはずです」「では、送信者を、私の立ち会いで調べてくれませんか?」
「わかりました」
神野は一台のコンピュータをスタートさせた。梨花のアドレスを入力すると、メールの送受信の記憶が出てきた。
「これは・・・・・・」
神野がつぶやいた。
「なんですか?」
「これは、携帯からではなくパソコンから送られていますね」
「えっ? 携帯のアドレスですよ」
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