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「新入生諸君。入学おめでとう。我が三間坂(みまさか)高校は、100年の歴史がある学校であり……」
校長先生の話は、大抵意味が無い上に、話が長いとか言うけど、
うん。その通りだ。
十五分は聞いてるぞ。
もう飽きたわ。
俺は『高崎幸路(たかさきゆきみち)』、今日から、この三間坂高校に入学した新入生だ。
みんな大好き週刊少年ジャ○プを愛読し、特にワン○ースがお気に入り。
中学時代ではサッカー少年だったが、補欠扱いだったため、無駄に体力がついてしまった。
勉強は中の……下、かもしれない。
まぁ、俺の自己紹介はこれくらいか。
ホームルームが終わり、教科書を受け取ってから、
教室には顔なじみが居た。
「やぁやぁ!久しぶりだねユッキー!」
「ん?千里(ちさと)か。つーか、ユッキーって呼ぶのやめてくれ、マジで」
こいつは小学校からの長い付き合いがある『千町千里(せんちょうちさと)』。
ほっそりとした体型に、黒髪ロングからアンテナのように飛び出たアホ毛が特徴、一部の男子からは人気がある。
「ユッキー。部活どうする?やっぱり中学やってたサッカーとかでいい?」
サッカーをまたするのも嫌だな。
なんと言っても練習がめんどい。
よし、文化部に入ろう。
「ユッキー、ちょっと聞いてる?」
「……あぁ、すまん。俺文化部に入るわ」
「えぇっ!?未だにわたしから王将を取った事ないのに!?」
うるせー。それを言うなそれを、
千里は将棋の天才で、地区大会では優勝している程だ。
おかげで一度も勝った事がない。
「いいよ。何なら帰宅部でも入ってやるよ」
「はいはい。拗ねないの」
「拗ねてねーよ」
ほんとは拗ねてるけど。
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