3話

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ア「よしっ!そろそろ一時間ですし、別の道を通りながら入り口まで戻りましょう。」 そう言って私が森の入り口の方へ体を向けた時です。 ─ゾクッ 私は今まで経験したことの無い恐怖を感じました。 そしてそれと同時に粘り付くような粘着質で、しかも殺気を多分に含んだ視線も感じました。 (に、逃げないと…) 頭ではわかっていても、体は全く動けず、冷や汗が流れるばかり。 何者かの気配も殺気も少しずつ近づいてきているのが未熟な私でもわかりました。 私は動かない体の代わりに頭をフル回転させました。 (気配の位置から動物系魔獣、気配の数は恐らく1匹。場数の足りない未熟者の私がわかるのはこのくらい?後、わかるとすればかなり強い魔獣ってこと?) そこまで考えたところで私は自分が今から何が出来るかに思考をシフトチェンジしました。 (勝てる確率は無い。逃げられる隙を作るしかない。うまく2人と合流できたらもしかしたら勝てるかもしれないし…)
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