深紅の薔薇

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 太陽の下、取り巻きの人々とたわむれるその可憐さ、鈴のように愛らしい声音…。光でより一層輝きを放つ黄金色の絹糸のような髪。  異人が特別視されていたあの時代にあって、しかし彼女は人々から憧れと賞賛の眼差しで見つめられていた。  彼女はさる公爵家の養女であった。
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