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それから数十分。光太郎は黙り込んだまま、裕二はメモリーカードに隠されていたパンドラの箱を全て見終えた。
「なるほど……」
背後で共に見ていた渡真利が呟く。
映像が始まってから再び窓の外の景色に意識を注いでいたジアは映像が終わったことを確認するとその渡真利の元に駆け寄っていき、渡真利の袖を引っ張った。
「ん?」
渡真利がそれに反応して右下、袖の引っ張られた方向を見る。ジアを視界に捉えると、少し驚いた表情になった。
「どうかしましたか?」
「あ、いや……」まごまごと答えると、結局答えることもないまま視線を裕二に戻して「ようやく見付かったっスね」と言った。
なんだ、今の間? 疑問は、続いて出された裕二の言葉にかき消される。
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