Code.2『プロビデンス・アイ』

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 ただでさえ疑心暗鬼が広がる世界で、たった一つのミスで信用が失われることは少なくない。 この警察の件も、もちろん例外ではなく、信用を失うには寧ろ充分すぎるほどだった。 「寝ぼけてたとか、ないよな?」  問いかけた光太郎に、燐はかぶりを振る。 と言うのも、燐の網膜には、朝一番のニュース番組でキャスターが『犯人は警察官との情報があります』と辛辣そうに語っていたのが焼き付いている。 あれは夢ではなく、現実であることは間違いない。そう確信していたからだった。 「バッチリ覚えてるさ。そんで、俺と美奈は警察ってモンに疑問を抱いた」  もう言わなくてもわかるだろ、と言葉に出す代わりにコーヒーを飲み干した。 「燐と私からは以上。そろそろ話の本題に戻らない?」  美奈が言う。話の本題――メモリーカードの、その先の新たな情報。 「予想以上のことがわかった、そう言ってたよな?」  続いて燐が言った。
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