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「では、秀吉様は生きていないのだな…」
「そうなりますね…。」
むしろ今まで生きてたら秀吉さん何歳ですか?
あだ名が猿ではなく仙人になりますよ
どうやらその現実は石田様にはかなり堪えたようすでしょんぼりしている。
そしてついには目元に涙が溢れ出しはじめ 半泣き状態になりかけている。
「あの。石田様…大丈夫ですか?」
おそるおそる聞くとこちらに顔をむけ、涙と鼻水が出てくるのを必死に堪えていた。
「大丈夫とは言い難いな。とりあえず布を頂けないか」
「あ、はい。わかりました」
鞄からハンカチを取りだし手渡した後に気がついたが何故布が必要なのだろうか…
しかし気がついた時には既に遅かった…
石田様が私のハンカチを使って鼻をかんでいた
正直汚いと思いたいが、この人は私が最も敬愛している人だ。
たかが、鼻水この木ノ下千代にとって何てこと…
なくない!!
だって女の子だもん!!鼻水は嫌ですよ
その現実に私も泣きたくなったが、その涙を拭うハンカチさんは石田様の鼻水の餌食となっていた。
ようやく落ち着いてきた石田様が落ち込んでいる私を見て声をかけてきた。
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