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「とにかく今は説明している暇はないのでついてきてください!!」
私は石田様の手をひき、自分の車まで急いだ
「はぁ…ここまで来れば大丈夫かな?」
「千代殿、某吐きそう」
あ、石田様が甲冑着てること忘れていた…
「…大丈夫ですか?」
ぷるぷると首を左右に降り顔は青ざめていた。
うん…この状況はまずいね
そんなに私、全力疾走したかな?
あまりにも酷そうなので石田様の背中を擦ったら勢いよくこちらを向いてきた
触られるの嫌だったのかな、だとしたら悪いことしちゃったな
「母上!!」
ん?母上だと…!?
私そんなに年取ってないぞ
疑問の様子で石田様をみてたら、我にかえったようだった
「あ、すまぬ。幼い頃離れ離れになった母上も優しく背中を擦ってくれたことがあったもので…つい懐かしくなってしまった」
そういえば石田様は15歳で豊臣秀吉に父と共に支えていたはず
それにしてもお母さんっ子とか可愛すぎるッ!!
千代の発言はシリアスをぶっ壊すのに、どうやら定評があるようだ
「石田様、説明するので車に乗ってもらえますか?あと甲冑は後ろに積んでください」
「くるまとは、これか」
ぺしぺし
興味心身に車体を叩いてる姿は新しい玩具を貰った子供のように見えた
「ふふっそうですよ、ここから乗ってください」
「千代殿、何故笑うのだ!」
「いや~可愛いなぁ~と」
「なっ!!男に可愛いだと」
分厚い脳内フィルターのかかっている千代にとって石田三成の怒っている姿など少しも恐くなく、むしろ可愛くみえるのだろう
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