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｢じゃあ何ですかー。俺はちゃんと付き合ってくださいって言いましたよ？ イコール、キスするのは自然の道理ってやつじゃ.....｣
｢殴られたいのかお前｣
呆れた。何故そんな考えに至る。コイツの頭の中は一体どうなっていやがるんだ！ まさか空っぽとか言わないよな？
｢殴っていいんですか？ 暴行で訴えられますよ？｣
そう言われて、ぐぬぬっ…と言葉に詰まる。
今の世の中では少しの暴力だけでも大問題だ。それも教師が生徒を殴るとなれば問題どころではない。最近のメディアを見れば嫌でも察しはつく。
しかし…。
｢だからってお前の行動はなんなんだ。ある意味暴行だろうが！｣
｢え？ いやいや自然の道理ってやつですって｣
ふ･ざ･け･ん･な！
全く話が通じる気配がない。これは俗に言う不思議ちゃんではなかろうか。
それよりまず、男にキスするおかしいだろ！！ .....いや、別に偏見はないけど、初めて会っていきなりだぞ！？ おかしいだろ。ん？ あれ.....キ、ス？
つい先程まで行われていた行為が頭を過ぎる。思い出してしまえば同時に、顔がぼわわわわっと熱くなった。
｢ん？ あれー、顔赤いですよ？｣
つい先刻とは違う黒さの混じった笑みを浮かべて、至近距離でジッと見つめてくる。
目線だけでなく顔ごと逸らそうとするも、両手で頭をがっしり捕まえられ、逸らす事は許されない。
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