主人公

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「うん、うん?何この小説もどき」 「もどきとかひっどい!さっきの古典の時間に書いてたんだよ  その前の数Aで夢見たからさっ」 寝てても許されるとか、イケメンの特権かな 先生詩遊には弱いからなー 「シンデレラ、懐かしい」 「っ、なあ、いつも言ってるけどさー  いきなり後ろに立つな日向」 「ごめん、くー」 「そういえば、なんでひなは里緒のことくーって呼んでんの?どっからきてるわけ?」 「知らない」 日向はぷいっと、詩遊から目を反らす 詩遊のこと好きなんだっけ、初々しいなー 俺は許さないけど 「これ、くー?」 「違うー、詩遊だよ」 「ん、絵本?」 「あー、詩遊どうする?」 「なにがっ!?さっきのやり取りで俺になんにも伝わって来なかった!なんで単語で会話できんの」 分かれよ、そのくらい なんて酷いことは言わないけど 幼馴染みだからね、分かる 決してこんにゃくに頼ったりはしてないよー 「だからー、日向が絵本作ってくれるって」 そんなことしなくていいのにねー
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