第一話 アンダーワールド

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『こちらC地点!駆馬(かるま)部隊長、ターゲットS-25地区付近で発見!依然進行中です!』 「りょーかい。」 廃ビルの屋上に二つの人影が並んでいる。 そのうちの一人、金髪の男は面倒そうに手首のモニターの電源を切った。 「S-25地区…あそこに人は住んでいないが、増改築を繰り返していて地図が役に立たない…面倒なとこに逃げ込んだもんだなぁー。」 「言ってる場合か!どうする気だ駆馬。ここから市街地まで8キロもない…とりあえず機械兵を投入してからー…」 「必要ねーよ」 増援を要求しようとしていた部下を制し、金髪の男は笑った。 「……………それは悪巧みをしているときの顔だ。」 「ご名答。」 ため息をつく部下を差し置き、金髪の男ー…駆馬は無線を手に取った。 「おい暁(あかつき)!!仕事だ!」
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