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「私さ、最近忘れっぽいんだよね…」
『え?』
「さっき、駿行と話すことも忘れてたっ」
『おいおい、ボーッとしてんなよ!』
「うん…」
いつもにように通話開始。
私はとりあえず謝った。
まぁ、その…忘れちゃってたわけだし…
『柚香…調子はどう?』
駿行には、星也と別れたことを話した。
毎日泣くほど辛いってこと。
駿行に話すたびに、スッキリしてた。
「大分…落ち着いてる」
『ならいいけどさっ』
多分、落ち着いてる。
辛いけど、忘れられないけど、
忘れたら、私の負けだと思うんだ。逃げることはしたくない。
でも、もう恋はしないって決めたの。
それって、逃げてるかなぁ…?
『お前ってさ、まっすぐだよな…』
…え?
『見習いたいよ』
…なんでだろう
駿行が、どこか悲しそうな声だと思ったのは。
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