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次は俺のベッドに潜り込んでいたやつについてだ。
あいつは竜崎 日奈(りゅうざき ひな)。身長は女子としては少し高く165㎝ほどあり、艶やかな黒髪は肩に少しかかる程度に伸ばしている。
スタイルは贔屓目を除いてもかなり良い部類に入り、顔は美女になりかけの美少女といったところ。とりあえず整った顔立ちをしており、大和撫子という言葉がしっくりくる。
……口と行動さえ直してくれれば。
色々説明している間に着替え終わった。普通の私服だ。
なぜかといえば今日は大学の入学式だからだ。
とは言っても午後からの予定なのでスーツに着替えるのはもう少し時間がたってからで良いだろう。
と、ここで重大なことに気が付いた。
「日奈、いつまでそこにいるつもり?」
そう、日奈は俺が着替える間ずっとベッドの上にいたのだ。
「いいじゃんいいじゃん、別に減るものでもないしそれに何より私たち―――
―――付き合ってるし」
そう言って満面の笑みになる日奈。
なんか、リア充爆発しろとか聞こえてきたけど気のせいだ。うん。
確かに日奈と俺は恋人関係にある。両家公認で。いや、まじで。許嫁というやつだ。
もちろん、当の自分たちも納得しているので文句も言わない。むしろ感謝している。
それから自分たちの関係を表す言葉としては幼馴染だ。家も向い合せに立っている。
「まあ、いいけどさ。ところで朝ごはんどうする、食べていく?」
ここで俺は提案をする。自分たちにとっては珍しいことではない。なぜならかなりの頻度で日奈が俺の部屋に忍び込んで来たりするからだ。
「もちろん食べていくに決まっているジャマイカ!!」
「りょーかい。んじゃ朝食の用意してくるから着替えといて」
「はーい」という朝からテンションの高い声を聞いて部屋をあとにする。ちなみに日奈の着替えは例により俺の部屋に備わっていたりする。
別にやましいことはしていないのであしからず。
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