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父は、当時、カラオケボックスがまだ少ない頃、父は店を出すと言ってカラオケスタジオを開きました。
夕方から夜中までの営業で、母は、また父を支えようと自分の仕事を夕方に終わらせ、父の店を手伝いました。
身体的には、限界だったはず…
私が、まだ小学3年くらいだったし、母が美容室の仕事終わるまで待ち、一緒に父の店に行き、隅のソファーで寝てました。
お客さんも、可愛がってくれたのを覚えています。
今思えば不憫な子だと思われていたところもあったのかもしれませんね…
朝は7時に家を出て、自転車で母の店に行き、学校に登校していました。
毎日が寝不足でした
おかげで、現在もう何年も不眠症です。
月曜は父も母も休みだったので、家族で外出ばかりしてました。
私にとって嬉しく大好きな曜日でした。
父は物知りで、歩く知恵袋だと知り合いから言われるほどだったので、美味しい店も、楽しい場所も、ゆっくり出来る店も詳しくて一緒に出かけるのが大好きでした。
そんな毎日が過ぎ、カラオケボックスの流行と共に、父の店が経営していけなくなり悩んでいたみたいでした。
父の店も暇だから、こなくていいと父が母に言いました。
父は、よく帰ってこない日が増えるようになりました。
夜、家で母とテレビを見ていたら、当時まだ黒電話だったので、家中に電話の音…今でも覚えています。
その一本の電話から、私の両親は奈落に落ちて行きました。」
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