20人が本棚に入れています
本棚に追加
「遅刻したものは100回腕立て伏せだ!!」
と教室に入って早々そう言われました。
「げ、竹中」
思わず口からそんな言葉が漏れてしまう。
体育の教師でこのクラスの副担任。よりによってこの先生だったとは。不幸すぎる。
「あぁ?今呼び捨てにしたか?」
あ、ヤベ!
「いえいえ、滅相もない!竹中先生のことを呼び捨てにするなんて、そんな恐れ多いことできせんよ!!」
「そうか、わかった。じゃあ、さっさと腕立てをしろ!!200回な!!」
「倍に増えてる!!」
クラスのみんながクスクス笑い、中にはゲラゲラ笑っているバカもいた。そして、他には
「勇樹君、遅刻しちゃだめですよー」
と言ってきた女子がいた。あかりだ。クラスのみんながドッと笑いだす。誰のせいで遅刻したと思ってるんだよ!!
渋々、腕立てを開始する。
「ったく、お前のせいでHRの開始が遅れたじゃないか。あ~あ」
『あ~あ』
先生のあ~あに続いて、クラス中のみんなも一斉に言った。
なんだよこの連帯感!!なんでうちのクラスはこんなに無駄に仲がいいの!?
先生も加わって新手のイジメですか!?前もって打ち合わせでもしてたのかよ!
「勇樹いつまで腕立てをしてるんだ?暑苦しいから早く席に戻れ」
理不尽すぎる……
最初のコメントを投稿しよう!