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私は繋がらなくなった親友の番号とアドレスを眺めていました。
番号の下4桁が元カレの誕生日で、アドレスには元カレの名前が入れ換えて入っていました。
親友と過ごした約3ヶ月が、遠い夢の話のように感じます。
親友は……すみちゃんの赤ちゃんは産まれたでしょうか。
こうちゃんを好きで好きでたまらなかったすみちゃんは、幸せでしょうか。
私はとても優しい彼氏と、たまにケンカもするけれど楽しく過ごしています。
「まゆは人を見る目がなさすぎるんだよな」
「そうかな?」
「うん」
「じゃあー、そうかも」
「俺を見ながら言うなよ」
「へへへ」
「笑うなって」
「そっちこそー」
駅のホームで、今日もまたすみちゃんのことを思い出します。
私の親友は、
とてもとても優しいひとでした。
おわり
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