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私は口に手を当てたまま動けませんでした。
店の外から、ただ事ではない空気を感じた彼氏が戻ってきました。
私の横で私の肩を持つ彼氏を見た元カレは「そういうことかよ」と小さく吐き捨て、店から出ていきました。
彼氏は支えるように私の肩を抱き、親友の彼氏……私の元カレを追いかけていく親友を睨んでいました。
「まゆ、何があったの?」
彼氏の問いで、私はまた頭がクラクラしてきました。
私はそのままの事実を答えました。
「すみちゃんの彼氏、ね、私の……元カレだった」
「……は……さっきの?……は?」
彼氏には元カレとのことは話していました。
混乱です。
今から3ヶ月前、
親友と再会した駅のホーム。
私が泣きくずれる少し前。
私は元カレととても楽しいデートを終えて、駅のホームまで送ってもらっていました。
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