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現実はこんな風にやってきた
そしてお互いに知らないまま、交際がスタートした
「…はぁ…彼氏ができた…と。」
「まぁ、あっちにも彼女いるんだろうけどね。そこがまた燃えるっていうか…」
由美は驚いたままで何も聞いてこようとはしない
あたしもわかっていた
きっと、すぐに終わるって
「おー、大分治ってきたじゃん?」
週に一回の診察
先生は慣れた手つきで足首の動きを見る
「…先生は何であたしに付き合う?って言ったの?」
「顔」
あー、一番下らない理由
先生はフッと笑ってあたしの頭を撫でた
「顔じゃなくて、何か冷めてるとこに惹かれた」
「…それ、どういう意味?」
「恋愛にキャーキャーするタイプじゃないでしょ。俺もだからわかるんだよね」
「…へぇ…」
「悪いけど、俺は愛佳に本気じゃない」
「知ってる。あたしもだから」
本気じゃない
じゃあ…何で恋人という形なんだろう…
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