愛佳症候群

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ここらへんの病院は本当にここらへんの病院だった 小さな整形外科。 人はあんまりいなくて看護師さんにすぐに通された 診察室に入るとまだ若い黒髪の背の高い男の人がいた 「はい、こんにちはー。じゃあベッドに座って足見せてね」 わぁ…結構なイケメン… って思いながら靴下を脱いだ 「…んー、捻挫より少し酷いかな…一応、ギブスで固定しときましょう。」 え…ギブス…? 嫌だなぁ~ 「じゃ、あっちの部屋にどうぞー。」 そう言われ立ち上がって歩こうとした けど、足が痛くてよろけた 「おっと、大丈夫?」 支えてもらってクラッとした。 甘い…匂い? 「あ、すみません…」 「いえ、一緒に行こうか」 支えられたままあたしは処置室に入った
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