魔界神の孤独

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「知識の中にな………ふむ……あった………このような物か?」 緋影の後ろに城が出来た 「………あ……………まぁいっか……森は?…………動物……………は…うん…これでいい」 魔界神の創った森は鬱蒼と繁り、動物は魔物になっていた 魔物達に臆する事も無く、彼女は頭を撫でる 「ここまで出来るんなら、仲間も出来るんじゃない?」 魔物の首に腕を回し、頬ずりをしながら言うと 「仲間?…同族の事か?」 緋影の顔に一瞬翳りが出るが、すぐに戻り 「そうだよ…同族の事だよ…もう行かなきゃ…又来るね」 筋を出して逃げる様に姿を消した 「……あ……又だ…」 魔界神は、緋影が何が気に入らなかったのか解らない 突然に来て、突然に姿を消す 彼は緋影の行動に戸惑うだけだった それから、魔界神は色々な物を創造する ただ、同族だけは創造しなかった 何故か創れない 魔物達は、魔界神に頭(こうべ)を垂れる 自分達を創った神だから 彼は、魔物達に優しく接する ただどうしようも無く、何かを切り裂きたくなる感情が、彼の体を支配する時がある そういう時は、城に籠もって叫び、中を破壊して感情を発散していた 「…何故だ!?…何故こんな気持ちが出てくる!?…破壊などしたくない!生き物を破壊したくない!………………何故だぁっ!」
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