その後の200年(フェームとの別れ)

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緋影の額から汗が滴り落ちる 左手の『神力』は凝縮させながら小さくしていき、右手の『意識』は炎に焙られる 微かに声が聞こえる だが、何を言ってるのか判らない シュヴィは、彼女の両耳を塞いだ 緋影はその行為で、それは聞いてはならない『もの』と判断した シュヴィの顔が歪む 彼には聞こえているのだろう 『それ』は、歪んだ恋慕の声       歪んだ心の声 相手の苦痛を望み、殺意に悦び、裏切りに嘲笑う そんな想いと声 緋影の頭にシュヴィの額が当たった 泣いているのか、怒っているのか、それは判らないが、耳に当たる彼の手が震えていた 緋影は集中を切らさない様に、前にある水晶玉に意識を向ける 約5時間掛かって、作業は終了した 「………はあっ!…疲れたぁ……でも出来て良かった」 シュヴィがタオルを持ってきて、緋影に渡しながら 「初めてではないだろうに……何故だ?」 「ありがと……水晶玉でするのが初めてなの…力は私の中に入れて、意識は掌に集めて封印するか消滅させてるから……この場合、水晶玉でしたのは『神力』を中心まで運ぶ為……貴方は、体の中に入れたく無かったんでしょ?」
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