死害線

始まりの死

それをみた医師は驚愕した。
グロテスクな症状に思わず目を反らした。

また内臓は一つ一つが豆腐のように柔らかく脆くなっており、ネチョリとした粘膜が覆っていた。

はっきりいって手のつけようがなかった。何が原因でこのようになったのか皆目見当がつかない。

様々な文献を漁ってみても似た症例が無い。

正に原因不明。奇っ怪な死体であった。

老人を司法解剖した医師は考えもしなかっただろう。

老人と同じような奇っ怪な死を遂げた症状が世界中で起こったことを。

まだ知らない。