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どこの学校にも1人はいるであろう、大和撫子な女子が。
______ただし、此処の学校はとんでもない大和撫子だった。
「あ、“黒雪姫”ちゃんだ!」
「おはよーっ、姫ちゃん!」
『………はよ』
名門
お金持ちから庶民まで誰もが憧れる名門中の名門学園。初等部から大学部まであり、その実績は数知れず。特に音楽科と特進科の実績は計り知れないらしい。
「また人気だねぇ、小雪」
『…あんた生きてたの?』
「ひでぇ!昨日も会っただろ?」
『…記憶にないわ』
「…最近、小雪ちゃん冷たい」
顔文字にしたら“(´・ω・`)”だろう顔をしている“松野優亮(マツノヨウスケ)”は、泣き真似をしながら、小雪と呼んだ女の子の隣を歩いた。
そして、この小雪と呼ばれた女の子。
学園からは“黒雪姫”と呼ばれる音楽科のフルート担当であり、軽音部ベーシストでもある“紫乃宮小雪(シジミヤコユキ)”である。
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